重篤副作用疾患別対応マニュアル(厚生労働省)の一部を編集
接触皮膚炎は、一般には「かぶれ」と呼ばれている皮膚の病気です。かぶれには、刺激性接触皮膚炎とアレルギー性接触皮膚炎があります。そして、ついた化学物質に光があたってはじめてかぶれる、光毒性接触皮膚炎と光アレルギー性接触皮膚炎があります。
外から皮膚についた化学物質が原因となって、皮膚に痒み(かゆみ)や痛みを起こさせ、赤くなる、腫れる、ぶつぶつがでる、ただれるなどの炎症を起こします。
光毒性接触皮膚炎と光アレルギー性接触皮膚炎では、紫外線をあびたあとに、かぶれの症状がでます。
まずは、薬の使い方の説明書をよく読んでください。使い方が間違っていませんか。
また、薬によっては、刺激感が治療の最初にでることがあり、やがて慣れるものもあります。説明をうけていないのに、このような症状がでた場合や、説明をうけていても心配な場合は、医師あるいは薬剤師に相談してください。
そのまま使っていると気分が悪くなったり、息が苦しくなるなどのショックになる可能性のある危険な症状なので、薬の使用を中止し医師に相談してください。
また、息苦しいなどの症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。
細菌感染や、アレルギー性接触皮膚炎の可能性があります。出来るだけ早く医師に相談してください。
原液を薄めて使う消毒薬の濃度が濃すぎる場合、傷のあるところへアルコール基剤のしみる塗り薬を使った場合、乾燥症状の強い皮膚にローションやクリーム基剤の塗り薬を塗った場合などによくみられます。
いろいろな薬によって起こります。頻度が高いのは抗真菌外用薬(みずむし、たむしなどを治す薬)、抗菌外用薬(とびひ、にきび、おできなどを治す薬)、消毒薬、抗炎症外用薬(関節の痛み、肩こりなどを治す薬)などですが、かぶれを治す目的のステロイド外用薬(湿疹、かぶれを治す薬)でも起こることがあります。
重症の光アレルギー性接触皮膚炎を起こす薬としてケトプロフェンを含む貼り薬や塗り薬があります。貼り薬に含まれるケトプロフェンでは、貼った部位に紫外線があたると、光アレルギー性接触皮膚炎を起こすことがあるため、薬を使っているときは紫外線を避けましょう。
一度アレルギー性接触皮膚炎を起こした薬は、ほぼ一生体の中に記憶されます。そして、再びこの薬や、よく似た薬を内服あるいは注射すると、発疹がでることが予想されます。また、内服や注射で発疹を起こした薬が外用薬(貼り薬や塗り薬など)に入っているとかぶれることがあるので注意してください。
一度接触皮膚炎を起こした薬は、医師又は薬剤師に必ず薬と症状について話しましょう。また、薬ではないもの(化粧品など)にかぶれた経験があれば、そのことも医師や薬剤師に話してください。
重篤副作用疾患別対応マニュアル(一般の皆様向け)(厚生労働省)全文はこちら
このページの担当は 健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 食品医薬品情報担当 です。