TOP > 薬事衛生のページ > 化粧品製造販売業 GQP・GVPとは?

化粧品製造販売業
 

「GQP・GVP」
とは?


今まで、化粧品輸入販売業などの許可をお持ちの方は、
製造販売業に許可が変わったことにより、「やらなくてはならない業務」が増えました。
それが、GQPやGVPです。
ところが、GQPやGVPを定めた省令などを読んでも「意味が分かりにくい」という声を聞きました。
そこで、このページではGQPやGVPについて基本的なことをわかりやすくまとめました。

目次
1 一言で言うと?
2 GQPやGVPを行う上での考え方
3 もう少し詳しくGQP
4 GQPで作成する書類
5 もう少し詳しくGVP
6 GVPで作成する書類
7 文書や記録の注意点

1 一言で言うと?

 GQPやGVP、一体何をやるのか。これをたった一言で言ってしまうと次のようになります。

 こうしたことについて決めたルールの呼び名をGQPやGVPといいます。

<参考>
GQP:Good Quality Practice 品質管理の基準
GVP:Good Vigilance Practice 安全管理の基準

製品の品質や安全性について、「わが社ではこうやって責任を持って対応します」という「各社のルールブックつくり」や「実際にやらなくてはいけない作業内容」について定めます。

<参考:組織について>

GQPやGVPを行うには、「総括製造販売責任者」をトップに、「品質保証責任者」と「安全管理責任者」の3役と言われる責任者を設置することが必要です。
この3役を中心にして、GQPやGVPの業務を行います。

化粧品製造販売業の3役については、3人で行うことが理想ですが、兼務することによって1人または2人で行うことも可能です。
ただし、兼務する場合でも、それぞれの責任者の行うべき役割は果たさなくてはなりません。

総括製造販売責任者は資格や学歴等の要件があります。
品質保証責任者と安全管理責任者については学歴等の基準はありませんが、業務を適正かつ円滑に遂行しうる能力を有する者、販売部門に属する者でないことという要件があります。

2 GQPやGVPの業務を行う上での考え方

GQP・GVP省令がすべての基本になります。
国のルールで「GQP・GVPでやらなくてはいけない項目や概要」が決められています。
ところが、実際の仕事のやり方は各社違います。
例えば、「品質に関する顧客クレームの処理方法を定めること」と省令では書かれていますが、実際の処理方法は各社違います。
その各社違う内容を反映させて、自社のルールブックを作らなくてはなりません。


第一段階:
 国のルールを基本にしながら、「我が社のルール」を決めて「書類にまとめる」

第二段階:
 ルールを決めたら、「ルールのとおりに業務を行う」「やった仕事は記録に残す」

第三段階:
 業務を行ってみて「仕事の中身を見直して改善するべき内容を考える。変更した内容をまた書類にする」

(注意)
多くの方が、行政や業界団体の手順書モデルを元にして、「我が社の書類」を作っていることと思われます。
そうした手順書モデルの業務の流れは、すべて御社に当てはまりますか?
手順書モデルはあくまでも「参考文書」です。
これを元にして、御社の実態に合った「我が社のオリジナルルールブック」を作成してください。

3 もう少し詳しくGQP

製品は、関係する工場すべてで適切に製造管理・品質管理されたものでしょうか?
GQPとは、「製品の品質を確保するために必要なこと」に関するルールです。
品質の確保を正しくスムーズに行うために必要な内容について定めたものです。
例えば次のような項目について「我が社ルール」を決めていきます。
ルールを決めたら、「手順書」と呼ばれるルールブックに書類としてまとめます。
書類をまとめるだけで終わりではありません。
そこで「決めたとおりに実行」することが大切です。
更に、実行したことの証として、「記録」を残すことが求められます。
(GQPの項目のうち、一部分だけをピックアップしました)
製品を市場へ流通させる前に行う試験検査やその基準 このクリームは外観、PH、粘度、ホルムアルデヒドが非含有であることを試験検査する。適合とする範囲を決める。
出荷をしていいと判断する基準 試験検査の結果が適合であり、工場から送ってもらった製造記録を見て製造途中に何も問題がなかったことを確認して品質保証責任者が「出荷可」と判定する。
製造所の製造管理・品質管理の確保 定期的に工場へ立入ることによって、その工場で製品がきちんと製造や試験をされたものであり、品質も安心できるものだということを確保する。
品質に関するクレーム等情報処理の方法 お客様から「におい・色がいつもと違う」「容器にひびが入っている」などの品質に関する情報がきたら、すぐに品質保証責任者に連絡し、その情報の内容を検討し対応をとる。

(注意)
「製品の品質管理は、工場だってやっているから、別に製造販売業でやらなくてもいいじゃないか」と誤解している方はいませんか?
製造販売業だけが市場へ製品を出荷させることができるわけで、言い換えれば市場に対する全責任を製造販売業が、おうことになります。
例えば、品質不良があったとしたら、それを管理できなかった製造販売業者の責任が問われてしまいます。
このように製造販売業の責任は重大です。だからこそ、GQPを行うことが必要となってくるのです。

総合的に品質の確保を求められているのがGQPです。
工場での管理をチェックするのはもちろん、市場出荷後の品質について全般的に責任を持つことになります。

4 GQPで作成する書類

GQPでは、次のような手順書を定めます。
(○印が必須事項、△印が遵守事項)

「市場への出荷に係る記録の作成に関する手順」(○) 各工場で出荷O.K.になった製品を総合的に判断して、市場へ流通させてもよいか最終決断をくだしたときの記録方法に関すること。
「適正な製造管理及び品質管理の確保」(○) 製品を製造する工場がきちんと製造管理・品質管理していることを製造販売業者が確保(約束)するやり方に関すること。
「品質等に関する情報及び品質不良等の処理」(○) 製品が流通した後に、品質に影響する情報や品質不良の情報が寄せられたとき、人の健康に与える影響などを評価し、原因を究明するなどの対処方法や記録に関すること
「回収処理」(○) 品質不良が原因で回収をするとき、行政に報告したり回収製品の保管や処理、記録類など回収処理のやり方に関すること。
「自己点検」(△) GQPが正しく行われているか、定期的に自社の業務内容を見直す自己点検に関すること。
「教育訓練」(△) 製造販売業に従事する関連職員への教育訓練に関すること。
「文書や記録の管理」(○) 文書の保存方法や保存年限、改訂のとき年月日・改訂理由などを記入して改訂履歴を残すなどのルールなどを決めたもの。
「各部門との連携」(○) 品質部門と安全部門あるいは営業部門など各部門との連携方法を決めたもの。
「品質標準書」(△) それぞれの製品の個別詳細情報を定めたもの。
製品の規格や試験検査方法、成分や配合量、製造方法や製造所の情報、表示内容、保管条件、輸送条件など
「製造業者との取り決め」(△) 製造方法や試験方法あるいは連絡方法などの工場との約束を書面にしたもの。

GQPの手順書モデルはこちらを御参照ください。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kenkou/iyaku/sonota/license/g_katahe/cosme/gqpmanual/index.html

5 もう少し詳しくGVP

GVPとは、「製品の安全に関すること」に関する内容です。
「これは有害作用ではないか?」という情報を収集・検討し、どのような対応をするのか、ルールを決めたものです。
化粧品の場合、重い副作用・有害作用が起こる頻度は低いでしょうが、決してないわけではありません。
(化粧品でも「赤くかぶれた」「かゆみを感じる」などの有害作用は起こります。)
あるいは、文献や専門雑誌などで成分の有害作用について発表されることもあるでしょう。
GVPで決められた業務の流れ
化粧品に関する有害作用発生 お客様から「赤くかぶれた」という情報が寄せられた。
「情報の収集」
有害作用の情報を誰がどうやって集める?窓口はどこ?
お客様相談室で入手した情報を、安全管理責任者に書面で渡す。
「情報の検討」
入手した情報は誰がどうやって検討する?
検討例
この化粧品が原因なのか?今まで同様の作用は起きているか?
お客様に知らせるためにどういう対応をとるのか?
「情報に対する措置」
すぐに対策をとる必要があるときに、誰がどんな対応をする?
対応例
表示や使用上の注意変更、処方変更、
国への報告や回収・廃棄など。


有害作用に関する情報を入手してから、検討方法・対応方法まで、最終的にその情報を処理するまでのルールを決めるのがGVPです。
万が一を考え、有害作用による被害をできるだけ少なくするために、あらかじめ対応を決めておく必要があります。


6 GVPで作成する書類

GVPでは、次のような手順書を定めます。
(省令では、手順書を定めることは義務とはされていません。ただ、次の表のような業務を行うことは義務とされているため、効率的に業務を行うためにも手順書を作成することをお勧めします。)

「情報収集」 副作用など安全性に関する情報を消費者や販売店、業界団体や文献、行政などから収集するときのルール
「情報の検討と安全確保措置の立案」 収集した情報についてその内容を検討すること(製品に有害作用はないか?)、そして、その情報に対してどのような対策(表示や使用上の注意の変更、国への報告や回収・廃棄など)をとるか考えるときのルール
「安全確保措置の実施」 収集・検討した情報について、何か対策(表示や使用上の注意の変更、国への報告や回収・廃棄など)をとることを決めたとき、それを実行することに関するルール
「文書や記録の管理」 文書の保存方法や保存年限、改訂のとき年月日・改訂理由などを記入して改訂履歴を残すなどのルールなどを決めたもの。
「各部門との連携」 品質部門と安全部門あるいは営業部門など各部門との連携方法を決めたもの。

GVPの手順書モデル(記録作成マニュアル)はこちらを御参照ください。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kenkou/iyaku/sonota/license/g_katahe/cosme/gvp/index.html

7 文書や記録の注意点

GQPやGVPの制度が導入されることにより、文書(ルールブック=手順書)や記録(出荷記録など)が今後増えます。
文書や記録に関して、やってしまいがちなミスを紹介します。
このようなミスのないように、御注意ください。

(1)手順書で決められたとおりに行動すること。

手順書を変えないまま、記録用紙を変更してしまったり、業務のやり方を変更してしまったりすることのないように注意します。
手順書に書かれているやり方を変えるときには、必ず手順書も改訂してください。

(2)記録は、鉛筆ではなく、ボールペン。間違えたら二重線で消して訂正印(修正ペンはN.G.)

記録したことを確実にするために、鉛筆ではなくボールペンやサインペンで書きます。
また、訂正内容がわかるようにしておくため、修正液は使わないよう注意します。

(3)空欄のないようにする。

単なる書き忘れなのに、意図的に書いてないと誤解を受けることのないよう、書き忘れを防ぎましょう。
記録がきちんとしていないと、正しく作業をやったと立証するのが難しいものです。

(4)何か調べたときに「何も問題なし」だったら「問題なかった」という記録を残すこと。

人間の心理として、何も問題がないとわかると安心して「何もなかった」という証拠を残し忘れてしまいがちです。
「調べた上で問題なかったと判断しました」と説明できるよう、「何も問題なかった」という記録が大切です。

化粧品製造販売業については、こちらも参照してください。
http://www.fukushihoken.metro.tokyo.jp/kenkou/iyaku/sonota/license/g_katahe/cosme/index.htmll

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