世界の新型コロナウイルス変異株の発生状況(9月21日更新)

 新型コロナウイルスは瞬く間に世界に広がり、各地で独自の変異を繰り返した結果、世界中から様々な変異株が報告されています。現在新型コロナウイルの遺伝子情報は世界中からGISAID Initiative*に登録され、データは様々な形式で公開され利用することが可能となっています。

 この表はGISAIDのデータを活用して多角的な疫学解析レポートの自動生成を行うウェブサイトOutbreak infoLocation Trackerによって公開されている国別の登録シーケンス数、統計処理された過去60日間の登録シーケンスデータと、世界的規模の問題についての情報公開サイトであるOur World in Dataより各国患者報告数の7日間移動平均値を参照しました。

9-21世界のコロナ変異株 表の並びは9月19日における各国の患者報告数の多い順になっています。記載してある株は主としてVOC(懸念すべき変異株)とされている株で、世界的に検出数の少ない株や各国の固有株、型別不明株等については記載していません。 またいくつかの国からは過去60日以上解析結果の報告がありませんでした。先週からの増減の数字の前の▲は減少を表しています。

 *GISAIDの目的ははエピデミックおよびパンデミックウイルスデータへの迅速かつオープンなアクセスを可能にする事であり、現在は新型コロナウイルスのシーケンスデータの共有基盤となっています。

 注:AY系統はWHOの定義により全てデルタ株(B.1.617.2)に集約される事になりました。

 

各国における新型コロナウイルス変異株の動向

世界でも新型コロナウイルスの変異株の割合が刻々と変化しています。世界的にも多くの地域でデルタ株及びそのサブ系統(AY株)の検出割合が大きく上昇しています(2021年9月21日現在)
(各グラフは最新のデータにリンクしています) 

USA変異株9月.6日アメリカの時間経過による変異株の割合 (出典:Outbreak.info

 

イギリスの時間経過による変異株の割合 (出典:Outbreak.info) 

 

インドの時間経過による変異株の割合 (出典:Outbreak.info

 

ブラジル変異株ブラジルの時間経過による変異株の割合 (出典:Outbreak.info

AYの系統はデルタ株(B.1.617.2)のサブ系統に指定されました。命名組織であるPangoNetworkでは別段の定めがない限りこれら新しいAY系統はデルタ変異株として扱われるべきであるとし、WHOもデルタ株には全てのAY系統が含まれるとの定義を発表しました。(2021年9月2日WHO資料より)

 

世界の新型コロナウイルス変異株発生データの集計サイト

 新型コロナウイルスは瞬く間に世界に広がり、様々な国や地域から変異株の発生が報告されています。変異株は、その変異部位によって感染力の増加、免疫逸脱によるワクチンの有効性の低下等の特徴を有し、WHOCDC等においてその変異の重大性により懸念の変種VOC(Variants of Concern)、関心のある変異株VOI(Variants of Interest)を指定し、これらの流行状況については感染拡大防止の観点から強い関心が寄せられています。

 これらの観点から、現在では多くの国において新型コロナウイルスウイルスの遺伝子情報がGISAID Initiative*に登録されています。従来の遺伝子データベースとは異なり、登録遺伝子データが即時に公開されるため情報の鮮度が高い事、高度に視覚化された使いやすい分析ツールが用意されインタラクティブな遺伝子情報の解析に優れている事などが高く評価されています。

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 (例)EU地域の感染経路のアニメーション       (例)登録データの系統樹解析表示例

 また、GISAIDは登録されたデータを分析するためのツールの開発援助にも積極的で、世界中の開発者とデータの共有を行うことで様々なコラボレーションサイトが稼働しています。

それらの中から世界の変異株流行状況を理解するのに役立つサイトを紹介します。これらサイトで集計されているデータは世界の研究者が利用している最新情報です。ぜひご自分の目で世界の現状を確認してみてください。

 

CoVariants 世界で流行している変異株の概要をグラフ等で分かりやすく解説している。
        変異株名の説明等関連情報も豊富で、国別、株別の検出状況が比較出来る。

 

CovGlobe 様々な国の系統別の3週間移動平均値を集計して提示します。世界地図を見
      て調べたい国を見つけてクリックするだけなので操作が分かりやすい。

注:GISAIDの数値は患者発生数ではなく解析された遺伝子の数であるため、ウイルス分離試験や遺伝子解析、登録事務には時間が必要な事、陽性検体の全てにNGS解析を行っている訳ではない事にご留意下さい。

 

 

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