エイズ・腸管ウイルス研究室の仕事

 都内の病原体定点から搬入される検体についてウイルスの検索を行い、感染症の発生状況を把握・分析することにより、感染症の発生およびまん延を防止することを目的としています。検査結果は、国への報告ならびに「東京都感染症週報」「東京都微生物検査情報」(月報)「感染症発生動向調査事業報告書」(年報)により都民への情報還元を行っています。また、インフルエンザの流行期には「東京都インフルエンザ情報」による情報提供を行っています。

 

検査対象疾病

基幹定点

インフルエンザ鳥インフルエンザを除く。入院患者のみ)
感染性胃腸炎(病原体がロタウイルスであるもの)

小児科定点

インフルエンザ、インフルエンザ様疾患(上気道炎、下気道炎を含む)

感染性胃腸炎

内科定点

インフルエンザ

 性感染症
定点

性器ヘルペスウイルス感染症、 尖圭コンジローマ(HPV感染症)

 

 定期予防接種対象疾患について、都民が対象疾病に対する免疫がどの程度あるかについて調査を行っています。これらの結果と、年齢・予防接種歴などをあわせて分析し、効果的な予防接種を行うための参考資料としています。調査結果は毎年「流行予測調査結果報告書」として公開しています。

 当研究室では、インフルエンザヒトパピローマ水痘B型肝炎について都民の抗体価を測定しています。

  •    積極的疫学調査

   都内で感染症の集団発生が起きた時などに、発生状況や原因となる病原体を把握し感染症の拡大防止に資するため、都の感染症対策部門や保健所等の依頼によって、ウイルス検査を行っています。集団発生事例への対応として、インフルエンザのクラスタ(集団発生)サーベイランス、感染性胃腸炎集団発生時のウイルス検索ならびに、A型肝炎E型肝炎の検査を行っています。

   2020年1月から、新型コロナウイルスの検査を行っています。検査結果は速やかに東京都新型コロナウイルス感染症対策ネット東京都感染症情報センター等を通して都民の皆様に還元しています。

  •    HIV・エイズ検査

   HIVの特設検査機関である東京都南新宿検査・相談室や多摩地域検査・相談室、都及び区保健所等より搬入される血液について年間10,000件以上のHIV検査を行っています。

  •    重症熱性血小板減少症候群(SFTS)検査

    SFTS疑い患者を対象とした検査の他に、東京都の動物由来感染症調査計画に基づき、動物愛護相談センターの協力で得られた都内の犬猫を対象にSFTSウイルスの検査を行っています。

  •    食中毒が疑われる胃腸炎起因ウイルス検査

   食中毒関連調査(有症苦情も含む)糞便検体(患者、従事者)、拭取り検体、検食等について感染性胃腸起因ウイルス(ノロウイルスサポウイルスロタウイルス、アデノウイルス等)の検査を行っています。

  •    東京感染症アラート検査

 東京感染症アラートは、疑い例の段階で早期に病原体検査を実施することにより、患者の、発生を迅速的確に把握することを目的とした、東京都独自の仕組みです。 下記の疾病を対象としています。

 ・中東呼吸器症候群(MERS).
 ・鳥インフルエンザ(A/H5N1、A/H7N9 のみ).
 ・重症急性呼吸器症候群 (SARS)
 ・新型コロナウイルス(SARS-CoV-2)
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