真菌研究室

主な業務

1.流通食品の真菌検査

 センター広域監視部が実施する、大規模・高度製造業、食品流通拠点、輸入食品の監視指導、HACCP支援事業、先行調査等で搬入された食品について真菌検査を実施しています。 

 

2.食品苦情への対応

 真菌研究室ではカビや酵母が原因となった食品苦情の原因究明を行っています。  

 

特徴的な事例

1)臭いがおかしいのですが・・・

 “いつもと違う臭い”や、“ツンとする臭い”という食品が、苦情として届け出られます。その臭いの原因が、食品中で増えたカビや酵母による場合もあります。

 pomegranate

開封時にシンナー臭がしたザクロ その原因は?

(クリックすると中が見えます)

 2)切ったら出てました!

 果実などは、外側に異常がなくても内側が傷んでいる場合があります。また、果皮との隙間にカビが生えていることがあり、食べ進んでから気づく場合もあります。

 

grapefruit

果肉の一部に黒変が認められた輸入グレープフルーツ その原因は?

(クリックすると中が見えます)

3)梅干だからと安心していたら・・・

 梅干は、高い塩分で保存性を高めていますが、近年は塩分を下げた製品が増えています。「菌は生えない」と安心して室温に放置しておくと、カビや酵母が増えてしまう場合があります。

pickled ume

果肉の一部に変色が認められたかつお梅 その原因は?

(クリックすると中が見えます)

4)チョコレートにもカビが生える?

 チョコレートのような水分が少ない食品は、本来、カビは生えません。しかし、保管の方法が悪いと結露によって水滴が生じ、カビが生えてしまう場合があります。

chocolate

全体に変色が認められた輸入チョコレート その原因は?

(クリックすると中が見えます)

 

3.菌株の検査

 5類感染症に指定されている播種性クリプトコックス症の原因菌であるクリプトコッカス・ネオフォルマンス(Cryptococcus neoformans)、クリプトコッカス・ガッティー(Cryptococcus gattii)の菌株を検査しています。

 Cryptococcus neoformans

 Cryptococcus neoformans(墨汁染色)

 

4.動物由来感染症調査

 動物由来感染症調査の一環として、動物取扱業者で育養されている動物(犬、猫)を対象に採取した被毛の真菌検査を行っています。

 

さらに詳しく知りたい方は・・・

○リーフレット(福祉保健局・食品衛生の窓)

 ・カビとカビ毒

○東京都感染症情報センター 

 ・播種性クリプトコックス症

くらしの健康

 ・カビ・酵母による食品の苦情事例

 

研究年報

 食品のカビ汚染と防止対策(PDF:748kB)

 微生物による食品苦情事例とその解析(PDF:475kB)

 分子生物学的手法を用いた真菌による食品苦情原因の解析(PDF:2.62MB)

 ・東京都における動物由来感染症としての真菌検査と解析(PDF:2.46MB)

 ・質量分析計を用いた食品由来微生物同定の検討(802kB)

 

東京都環境放射線測定サイト 東京都感染症情報センター 東京都健康安全研究センターサイト
(このホームページの問い合わせ先)
tmiph<at>section.metro.tokyo.jp
※<at>を@に置き換えてご利用ください。
また、個別にお答えしかねる場合も
ありますので、ご了承ください。
東京都健康安全研究センター 〒169-0073 東京都新宿区百人町三丁目24番1号 電話:03-3363-3231
Copyright (C) 2011~ Tokyo Metropolitan Institute of Public Health. All Rights Reserved.