上手に選ぼう 日焼け止め化粧品

  日焼けしないためには、日に当たらないのが一番!

  でも、もっと身軽に夏もスポーツも楽しみたい!化粧品は肌に着る服のようなもの。

  だから、上手に選んで賢く使って、陽射しと楽しくつきあおう!                                                                               (協力) 日本化粧品工業連合会 

(注)海外で購入された化粧品には当てはまらない部分がありますので、ご注意ください。

日焼け止め化粧品が紫外線をさえぎるしくみ

太陽の光と紫外線

SPFはUVBを防ぐめやす

PAはUVAを防ぐめやす

日焼け止め化粧品を塗るときのコツ

日焼け止め化粧品は 賢く選んで使おう

肌に合う化粧品の選び方(パッチテストの方法)

日焼け止め化粧品FAQ(よくある質問)

日焼け止め化粧品が紫外線をさえぎるしくみ

日焼け止め化粧品には紫外線が肌の内部に届くのを防ぐ成分が配合されています。

その成分には大きく分けて2つの種類があります。

 紫外線散乱剤=紫外線を反射して日焼けを防ぎます。

 <代表的な紫外線散乱剤> 酸化チタン、酸化亜鉛

紫外線散乱剤を含む日焼け止め化粧品を塗った肌

紫外線散乱剤と紫外線

 紫外線吸収剤=紫外線を肌の表面で吸収します。
 <代表的な紫外線吸収剤>

  ケイヒ酸誘導体(メトキシケイヒ酸オクチル等)

  パラアミノ安息香酸誘導体(ジメチルPABAオクチル等)

  ジベンゾイルメタン誘導体(t−ブチルメトキシジベンゾイルメタン等)

紫外線吸収剤を含む日焼け止め化粧品を塗った肌

紫外線吸収剤と紫外線

<参考>素肌と紫外線

日光を遮るものがないので、紫外線が肌の内部に届き、日焼けしてしまいます。

素肌と紫外線
<参考>化粧品の成分表示

化粧品の成分は商品の外箱や製品そのもの、製品に付いているタグ、販売店で掲示されているディスプレイカードなどに記載されています。

太陽の光と紫外線

地上に届く太陽の光には、目に見える光目に見えない光があります。

目に見える光は「可視光線」といい、虹のように赤から紫までの色を持っています。

目に見えない光には赤外線紫外線があります。

紫外線UVAUVBUVCの3つに分けることができます。UVCUVBの一部は地上に届かないので、この3つのうち、日焼けの原因になるのは、UVAUVBです。

日焼け止め化粧品にはこの2つの紫外線を防ぐ工夫がされており、それぞれUVAを防ぐ効果の目安としてPAが、UVBを防ぐ効果の目安としてSPFが表示されています。

太陽の光の種類

 

 

SPFはUVBを防ぐめやす

太陽からの紫外線の中でUVBが占める割合は10%に満たないわずかなものです。

でも、UVBは肌に炎症を起こし、色素沈着を起こす原因にもなります。

繰り返しUVBを浴びると肌の老化や皮膚がんを誘発するおそれがあります。

Sun Protection Factor サン プロテクション ファクター

SPFUVB防止効果の程度を「数値」で表したもので、UVBによって肌が赤くなる性質を利用した測定方法で求めることができます。

SPFの測定法は、平成22年にISO(国際標準化機構)から国際規格であるISO24444として発行されています。

 SPFは2から50までの数値で表されますが、表示する数値には上限があり、「50+」が最高です。

<注意>海外では測定基準が異なる部分がありますが、数値の意味と効果はほぼ同じです。 

PAはUVAを防ぐめやす

UVAは肌を黒くするほか、皮膚の奥深くに侵入するので、長期間浴びると肌の老化につながります。

Protection Grade of UVA  プロテクション グレイド オブ UVA

PAUVA防止効果の程度を「記号」で表したもので、UVAによって肌が黒くなる性質を利用した測定方法で求めることができます。

UVA防止効果測定法は、平成23年にISO(国際標準化機構)から国際規格であるISO24442として発行されています。
PAはその効果を実感しにくく、長期的な悪影響を数値にすることが難しいため、SPFのように数値化されていません。

PA+   → UVA防止効果がある。

PA++  → UVA防止効果がかなりある。

PA+++ → UVA防止効果が非常にある。

PA++++  UVA防止効果が極めて高い。

日焼け止め化粧品を塗るときのコツ

PASPFは化粧品を1平方センチメートル当たり2mgずつ皮膚に塗ったときの値です。

1平方センチメートル当たり2mgずつの量を塗ろうとすると、肌が白っぽくなってしまうので、実際に化粧品を使うときは、もっと薄く塗ってしまうのが普通です。

化粧品を塗った後で汗をかいたりタオルで拭いたりすると、紫外線を防止する成分が肌の上でバラバラになり、そのすき間から紫外線が肌に当たるので、日焼け止め化粧品の効果が減ってしまいます。

1平方センチメートル当たり2mgの塗布

<ポイント>

日焼け止め化粧品は、ムラなくたっぷり塗って2、3時間おきに塗り直して使うと効果的です。

 

日焼け止め化粧品は 賢く選んで使おう

PASPFは日焼けを防止する目安ですが、一定の条件で測定された客観的な値です。

日常生活では目的に合わせて、賢く日焼け止め化粧品を選んで使うことが大切です。

用途に合わせて上手に賢く使いましょう。

生活シーンに合わせた紫外線防止用化粧品の選び方 

1 日常生活ではSPFは低くても大丈夫。肌に合う感触の良いものを選びましょう。

2 炎天下のレジャーでは、高PA、高SPFのものをたっぷり塗り、こまめに塗り直しましょう。

 

肌に合う化粧品の選び方(パッチテスト方法)

化粧品は顔に使うことが多いので、顔で試すのがよいと思われがちですが、万一炎症が起きた時のことを考えて、パッチテストでは化粧品が塗りやすく、炎症が起きても目立ちにくい場所で試します。

腕の内側など目立たないところに化粧品を塗り、2日後に赤くなったり、かゆくなったりしていないかどうか確かめてください。

−化粧品を使う前に必ずチェックしましょう−

 

日焼け止め化粧品FAQ  −よくある質問−

<質問1>

 化粧水、化粧下地、ファンデーションのそれぞれにPASPFの数値が書かれているとき、3つとも重ねて塗ったらPASPFは足し算になりますか?

<回答1

 PASPFはその製品ごとのものです。単純に足して考えることはできません。でも、日焼け止め化粧品は単品で使うよりも重ねて使った方が紫外線防止効果は高まります。

<質問2>

 海で日焼け止め化粧品を使いたいのですが、どんな日焼け止め化粧品を選べばいいですか?

<回答2>

 水や汗に強いウォータープルーフ(耐水性)タイプの日焼け止め化粧品は、肌への密着力が優れているので、海に行くときに使うものとして適しています。

 <質問3>

 ウォータープルーフ(耐水性)の日焼け止め化粧品を落とす専用のクレンジング(化粧落とし)はありますか?

<回答3>

 汗や水で落ちにくいウォータープルーフタイプ(耐水性)の日焼け止め化粧品は、石けんやボディーシャンプーでは完全に落とせないので、通常は専用のクレンジングで落とします。でも、特に専用のクレンジングが指定されていなければ、普通のクレンジングを使って構いません。

化粧品などのオイルやクリームの成分は、肌に残っていると吹き出物など肌荒れトラブルの原因になりかねません。

化粧品は使った後、しっかり落とすことが大切です。

 

 化粧品は各メーカーが創意工夫をこらして一つずつ丹念に研究して作っています。個別の製品については、その化粧品の製造販売メーカーにお問い合わせください。

 

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このページの担当は 健康安全研究センター 企画調整部 健康危機管理情報課 食品医薬品情報担当 です。

 

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