加湿装置のメンテナンスについて- 建築物と水の衛生

平成17年12月16日更新

 

 水を使用する設備である加湿器は微生物による汚染を受けやすく、加湿器に繁殖したカビによる「加湿器熱」やレジオネラ属菌による「レジオネラ症」などの予防対策への対応が重要です。また、加湿器の能力、機能を維持するためには機器に応じた適正なメンテナンスが不可欠です。

 

 建築物衛生法では加湿装置の管理基準として、1年以内ごとに1回の清掃1ヵ月以内ごとに1回の点検等が規定されています。

目次


維持管理における注意点(加湿方式別)

1.気化式加湿器

 加湿モジュールは、エアフィルタと同様に空気中のほこりや給水中のスケール成分が付着します。汚れが付着すると、微生物による汚染及び悪臭発生の原因となるだけでなく、加湿能力の低下にもつながります。加湿モジュールは定期的に洗浄し、強制乾燥させる必要があります。

2.蒸気式加湿器

 蒸気式加湿器の場合、高温の蒸気を噴霧するので微生物汚染に関しては問題ありません。しかし、加湿蒸気の配管が腐食すると錆やスラッジが加湿蒸気に移行することがあるので、適正な配管方法や維持管理が必要となります。また、ボイラーなどから供給される蒸気をそのまま噴霧する方式は、ボイラーに使用されている清缶剤等の薬剤成分が、加湿蒸気に含有されていますので、熱交換器を介して熱交換した清浄な蒸気(水)を加湿用としてください。

3.超音波加湿器

 超音波加湿器は貯水部分を有するため、定期的な清掃など、微生物汚染への対策が必要です。また、超音波方式では粉じん(白い粉)が発生することがありますので、純水装置の設置が必要となります。

4.水スプレー式加湿器

 通常、水スプレー方式では水を循環使用することはなく、貯水部分もないため衛生上の問題は発生しません。一週間以上運転を休止する場合などは配管内の水を抜き、清潔に保つ必要があります。

加湿装置の保守作業

1.給水ストレーナの掃除

 加湿水の給水配管には、加湿器本体への異物の流入を防ぐために給水ストレーナが組み込まれていますので、ストレーナの位置を確認し、必要に応じて清掃を行ってください。

2.給水配管のフラッシング(洗浄)

 加湿器用給水配管は、加湿器を使用しない時期には通水されないので、配管内に水が残留しています。配管材料には鋼管を使用しているため、腐食して錆が発生し、残留水には微生物が繁殖している恐れがあります。シーズンインや長期にわたる運転休止後の加湿器使用に当たっては、必ず配管内に多量の水を流して汚れた水を除去し、管内を洗浄する必要があります。

3.加湿モジュールの洗浄(気化式加湿器)

 加湿モジュールは、エアフィルタと同じように時間の経過とともに空気中の粉じんや加湿水中のスケール成分が付着します。このままの状態を放置すると、微生物汚染、悪臭発生の他、加湿能力低下にもつながります。加湿モジュールの汚れは、多量の水を流すだけでは落ちないので、モジュールを取り外してメーカー指定の方法で洗浄してください。洗浄後は微生物の繁殖を防止し、生乾きの状態での臭気吸着を防ぐため、十分乾燥させた後にモジュールを組み込む必要があります。

4.給水ヘッダのノズル清掃(気化式加湿器)

 電磁弁で適正に給水されているにもかかわらず、規定の加湿量が確保されない場合など加湿水の滴下ノズルにスケールが付着していることがあります。数年にわたって除々に蓄積されていくため定期的な点検では見落とすことがありますので、シーズンインの加湿器使用開始時には必ずノズル清掃を実施する必要があります。

 


参考リンク

 

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