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東京都立衛生研究所 研究年報 第51号(2000) 和文要旨

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VI 公衆衛生情報に関する調査研究

61 保健所における運動実践教室の健康づくりに及ぼす効果
早藤 知惠子,市川 久次,鈴木 とし子,小宮 三紀子,高田 知英子,長野 みさ子,黒川 順子,青木 久枝,田原 なるみ,高橋 たか子,山田 五月,山下 三雄,齋東 由紀,窪山 泉
平成8年度から11年度に東京都多摩地区の保健所で実施した運動実践指導教室受講の女性70名を対象に,栄養の指導と運動実践が骨粗鬆症予防及び生活習慣の改善にどのように貢献できるかを,対象者を高コレステロール血症,高血圧等の疾病群に分類し,Wilcoxon signed-ranks test及びPaired t-testによる解析を行った.食事からのエネルギー摂取量は減少した。タンパク質,脂質,カルシウムの摂取量は変化しなかった.摂取食品数が増加し,ビタミンA,ビタミンC摂取量も増加した.食塩は有意に減少した.高血圧群では収縮期血圧,拡張期血圧ともに低下した.総コレステロールは低下した.尿中及び血清中骨代謝マーカーは上昇した.運動能力の反応時間は短縮し,上体おこしは回数が増加した.本教室は高コレステロール血症及び高血圧の改善に有効であった.
運動実践指導教室,栄養指導,生活習慣病,高コレステロール血症,高血圧,骨代謝マーカー,尿中デオキシピリジノリン,栄養摂取量,中高年女性
東京衛研年報 51,325-329,2000
 
62 日本における事故死の精密分析
池田 一夫,伊藤 弘一
平成9年における不慮の事故による死者は,男子24,984名,女子13,941名であり,男子では約55%,女子では75%を60歳以上が占める.交通事故を除いた事故でみると,男子では死亡者の約60%を60歳以上が占め,女子ではそれが85%に達することが明らかとなった.平均死亡率比で1995〜1997年の事故死を分析すると,大都市・大都市近郊で事故死が少ないことが分かった.事故死を細分し窒息死・転倒転落死・溺死等に分けて見てみると,大きな地域差が観測された.これが,今後の事故死の改善への一つのヒントになるものと考えられる.
人口動態統計,事故死,SAGE,世代マップ,死亡率比,年齢調整死亡率
東京衛研年報 51,330-334,2000
 
63 衛生研究所の情報連携
池田 一夫,神谷 信行,灘岡 陽子,嶋村 保洋,伊藤 弘一
インターネットを利用した国立研究機関と地方衛生研究所の情報連携について,ソフトとハードの両面から考察した.衛生研究所がWWWサーバを用い,各自の得意分野の情報を住民に提供すると共に,地方衛生研究所全国協議会などが各研究所の情報を集約し,情報の所在案内を行うことが必要であることが明らかとなった.インターネットを利用して研究所が地域住民に情報提供するのに要する経費は,提供形態に応じ約10〜120万円/年である.どのような情報提供形態をとるかは,研究所の判断に委ねられるべきであろう.
地方衛生研究所,インターネット,メーリングリスト,WWWサーバ,IP接続
東京衛研年報 51,335-339,2000
 
64 地方衛生研究所Webサイトの構築
神谷 信行,池田 一夫,灘岡 陽子,伊藤 弘一
近年,インタ−ネットの普及が急速に進み,国立試験研究機関はもとより,地方衛生研究所でも25の機関でWebサイトが開設され,WWWサーバを利用したホームページによる情報提供が始まっている.そこで,地方衛生研究所間のネットワークを進めるため,ドメインネーム(chieiken.gr.jp)を取得し,DNSサーバ,WWW(World Wide Web)サーバ,メールサーバで構成されるWebサイトを構築した.地方衛生研究所の情報提供を効果的に行うための具体的な方策を検証し,地衛研間や国研との連携をより緊密にすることを目的に,ホームページを作成し,メーリングリストの運用を行った.
衛生研究所,保健情報,公衆衛生情報,インタ−ネット,Webサーバ,ホームページ
東京衛研年報 51,340-344,2000
 
65 毒劇物・危険物管理システムの構築
灘岡 陽子,神谷 信行,池田 一夫,伊藤 弘一
毒劇物・危険物試薬の請求・発注・納品管理を支援するシステムを構築した.研究部門で入力した薬品類購入依頼データを元に,用度係で発注・納品処理を行う.契約によって緒手続きや帳票が異なるため,事務部門(用度係)における事務作業が繁雑になっているが,このシステムを利用することで,その作業量の軽減化に貢献できた.また研究部門へ毒物・劇物・危険物毎に納品日順に納入薬品類一覧を通知することが可能となり,在庫管理の一助となった.
毒劇物,危険物,発注システム,データベース管理システム
東京衛研年報 51,345-348,2000
 
66 東京都衛生検査所精度管理調査におけるHBs抗原検査の1995〜1999年の結果
大石 向江,荻野 周三,三栗谷 久敏,神保 勝彦,田村 行弘,高木 康,河野 均也
東京都内の登録衛生検査所を対象として,HBs抗原検査の精度管理調査を5年間実施した.検査法としては,RIA,イムノクロマトグラフィ,RPHA等の7法が用いられていたが,検査法によって検査結果に相違がみられた.特にRPHAなどの検出感度の低い検査法を採用している施設では,誤った判定がみられた.また,同じ検査法でも試薬によって検査結果に違いがあった.今後,検出感度の高い検査法を採用し,判定困難な場合は確認を行うこと,さらに,判定基準を確立して判定の過ちを防ぐ必要のあることが判った.
衛生検査所,外部精度管理調査,HBs抗原検査
東京衛研年報 51,349-353,2000
 
67 平成11年度東京都食品衛生検査施設GLP内部点検調査報告
三栗谷 久敏,荻野 周三,蓑輪 佳子,大石 向江,川合 由華,神保 勝彦,田村 行弘,中谷 肇一,奥澤 康司
平成11年度の東京都食品衛生検査施設に対する信頼性確保部門の業務として,衛生研究所22,市場衛生検査所16,食肉衛生検査所2,食品環境指導センター2,東京都保健所12の合計54施設を対象に,GLP内部点検を実施した.各施設とも昨年度に比べGLPの推進に一層の理解と努力がみられ,13施設において改善措置の要請が必要なかった.改善措置が必要とされた施設においても,ほとんどの場合が書類についての記入や訂正方法の不備であり,これらの点でなお一層の注意,努力が必要とされるが,全般的には良好と判断された.
適正検査基準,内部点検,信頼性確保部門
東京衛研年報 51,354-359,2000


タイトル一覧

V 毒性に関する調査研究 和文要旨
I 感染症に関する調査研究 和文要旨