特集
カビ毒(アフラトキシン)






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カビ毒(アフラトキシン)

アフラトキシンの発見

アフラトキシンは、昭和35年に英国で10万羽以上の七面鳥が死亡した中毒(七面鳥X病)事件の原因物質として、飼料に使用されていたブラジル産のピーナッツミールから発見されました。この毒素を作ったカビであるAspergillus flavus(アスペルギルス フラバス)のトキシン(毒)という意味から、アフラトキシンと命名されました。その後、アフラトキシンには10種類以上あることが分りました。そのうち毒性の強さや食品汚染の頻度の高さから、特に重要なものは、アフラトキシンB1、B2、G1、G2とM1です。


アフラトキシンを作るカビと作らないカビ
自然界で食品にアフラトキシン汚染を引き起こす主なカビは2種類のコウジカビです。アフラトキシンの名前の由来ともなったアスペルギルスフラバス(写真1)とアスペルギルス パラシティカスです。
 味噌、しょう油、酒等の発酵食品を製造するために日本で古くからコウジカビとして使用されてきたアスペルギルス オリゼは、学問的な分類でもアスペルギルス フラバスに非常に近いため、発酵中にアフラトキシンが作られることが心配されました。そこで、国は、国内の味噌やしょう油の製造に用いられるコウジカビについて、アフラトキシンを作るかどうかの調査を行いました。この結果、これらのコウジカビはアフラトキシンを作らないことが確認され、日本で作られた味噌やしょう油は安心して食べられることが分かりました。


写真1 アスペルギルス フラバス

アフラトキシン汚染が起こりやすい地域
日本でも食品のアフラトキシン汚染が起こるのでしょうか。

カビ毒が作られるには、それぞれに適した温度、湿度が必要です。アフラトキシンが作られる最適条件は、温度30℃前後、湿度95%以上であるため、高温多湿の熱帯地方が最も適していることになります。また、土壌中のカビを調査した結果、アフラトキシンを作るカビは、日本にはあまり分布していないことが分かりました。これらのことから、日本国内で、食品にアフラトキシン汚染が起きる可能性は低いものと考えられています。


アフラトキシンの毒性
アフラトキシンは、発見後直ちに、多くの研究者によって毒性の調査が行われ、多くの種類の動物や魚に対して非常に強い急性毒性と発ガン性を有することが分かりました。

人に対しては、昭和40年代後半からインドやケニアでアフラトキシンによる中毒と考えられている事件が発生しています。昨年(平成16年)もケニアで高濃度のアフラトキシンに汚染されたトウモロコシを食べたことにより、120人が急性肝炎等の症状で死亡したとの報道がありました。

また、アフラトキシンは特に発ガン性が強いことが特徴です。わずか15μg/kg(μg:百万分の1g)のアフラトキシンB1を含んだ飼料で飼育されたラットは、全て肝臓ガンになりました。

 さらに、アフラトキシンは、人の肝臓ガンの原因物質の一つと考えられており、多くの疫学調査が行われています。亜熱帯地域の国々で行われた疫学調査では、アフラトキシンの摂取量と原発性肝臓ガンの発症数に高い相関が見られました。また、世界保健機関(WHO)による発ガン性評価でも、アフラトキシンは、人及び動物に対して最高ランクに位置付けられています。


アフラトキシンの毒性
アフラトキシンの規制値
アフラトキシンの食品汚染実態
加工形態とアフラトキシン汚染
アフラトキシン汚染の推移
調理後のアフラトキシン残存率
アフラトキシン摂取のリスクを軽減させるために

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