トウシキミ(八角)とシキミ(有毒)

       トウシキミの果実
 八角、ダイウイキョウ(大茴香)、スターアニスと呼ばれ、甘く強い香りがあり、中華料理などの香辛料とされます。果実(袋果)の先端は、鋭く尖らず、徐々に細くなります。
 トウシキミの果実はインフルエンザの治療薬として有名なタミフルの製造原料にもなります。
          シキミの果実
 仏事に使われる抹香の香りがします。果実は有毒成分のアニサチンを含有し、誤食すると、嘔吐、意識障害、けいれんを起こし、重症の場合は死に至ります。果実(袋果)の先端が鋭く尖るのが特徴です。
  中華材料として売られている八角
 8つの果実(袋果)が集合しているところから八角と名付けらています。
   トウシキミの果実(八角、左)と
            シキミの果実(右)
 
トウシキミの果実(八角)の方が大きく、裏側からみると、形の違いがよく分かります。
 
   トウシキミの木

           シキミの花
           トウシキミ
 
中国の福建省や雲南省などの山地に野生または栽培される常緑高木です。
花は淡紅色または深紅色で年に2回咲きます。果実は始め緑色で、熟すと紅褐色になります。日本では薬用植物園などの温室で、稀に栽培されています。
            シキミ
 
シキミ(別名 ハナノキ)は東北地方南部以南の山地に自生する常緑の木です。お寺や墓地によく植えられ、仏事に用いられます。3〜4月頃、薄黄色の花をたくさん付けます。果実は始め緑色で、熟す黒褐色になり、果実が割れて茶色の種を落とします。植物全体が有毒ですが、特に果実は猛毒です。

  トウシキミの果実(八角)と
        シキミの果実の見分け方
  1. トウシキミは中国の亜熱帯地方に野生または栽培される植物で、日本ではめったに見られません(稀に温室で栽培されます)。東京周辺の野外に植えられていることはありません。
  2. トウシキミの果実(八角)は甘い香りですが、シキミの果実は仏事で使われる抹香の香り(ツンとする香り)です。
  3. トウシキミの果実(八角)の先端は鋭く尖らず、徐々に細くなりますが、シキミの果実の先端は、針のように鋭く尖ります。

シキミの木

©東京都薬用植物園