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東京都健康安全研究センター 研究年報 第61号(2010) 和文要旨

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事業報告

1 総説 東京都健康安全研究センターにおける新型インフルエンザ対応(2009年) PDF
甲斐 明美,新開 敬行,長島 真美,秋場 哲哉,長谷川 道弥,保坂 三継,梶原 聡子,灘岡 陽子,増田 和貴,神谷 信行,中西 好子
2009年に経験した新型インフルエンザ大流行に対して東京都健康安全研究センターで行った対応を記録する.インフルエンザウイルスの検査は,当センター独自に開発した新型インフルエンザと季節性インフルエンザの同時鑑別診断法を用いて全国に先駆けて開始した.当センターで開発した新型インフルエンザ検査法は,国立感染症研究所の示した検査法より約10倍感度の高い方法であった.

東京都感染症情報センター(疫学情報室)では,新型インフルエンザ発生動向の把握や情報発信,また検査結果の返信を迅速・効率的に行った.特に,東京都感染症危機管理情報ネットワークシステム(K-net)を有効に利用することで,関係者間の情報連携および情報共有を図った.

新型インフルエンザ,新型インフルエンザウイルス,pandemic (H1N1) 2009,A/H1N1pdm,リアルタイムPCR,nested PCR,サーベイランス
東京健安研セ年報, 61, 15-38, 2010
2 総説 新興再興感染症起因病原体の診断及び解析法に関する研究 PDF
保坂 三継,新開 敬行,向川 純,小西 典子,田部井 由紀子,畠山 薫,灘岡 陽子,貞升 健志,神谷 信行,仲真 晶子,甲斐 明美,吉田 靖子,矢野 一好
健康安全研究センター微生物部が平成18年度~20年度の3年間で取り組んだ重点研究「新興再興感染症起因病原体の診断及び解析法に関する研究」の成果の概要について紹介した.本研究は7題の個別研究から構成され,鳥インフルエンザや結核,その他の新興再興感染症の発生を想定し,おもに遺伝子検査技術を駆使して,それらの感染症の病原体に対する迅速かつ高感度な診断検査方法と類症鑑別方法を構築する.また遺伝子系統樹解析など分子疫学解析手法を確立し,それらの感染経路の究明や発生源対策及び感染症の封じ込め対策等に有効なデータを関係部署に提供する.さらに,感染症発生情報のいち早い収集と解析によって健康危機管理にかかる情報の迅速な還元と共有化を図るものである.本研究は各課題においてその目標を達成し,その成果のいくつかはすでに感染症や食中毒事例発生に際して応用され,行政施策に反映されている.その代表的事例が,研究終了の翌年,平成21年(2009年)の新型インフルエンザ流行発生に際しての,新型インフルエンザウイルスと季節性インフルエンザウイルスの鑑別検査系の迅速な構築完了と,都独自の情報ネットワークシステムを利用した患者発生情報の収集と迅速な病原体情報の還元である.
新興再興感染症,遺伝子検査,遺伝子疫学解析,鳥インフルエンザウイルス,結核菌,腸管出血性大腸菌,狂犬病ウイルス,E型肝炎ウイルス,フラビウイルス属,感染症発生動向調査
東京健安研セ年報, 61, 39-48, 2010
3 総説 違法ドラッグによる危害の未然防止に関する研究 PDF
高橋 省,森 謙一郎,大橋 則雄,長嶋 真知子,中嶋 順一,高橋 美佐子,鈴木 仁,瀬戸 隆子,荒金 眞佐子,吉澤 政夫,蓑輪 佳子,門井 秀郎,守安 貴子,岸本 清子,荻野 周三,野中 良一,福森 信隆,中川 好男,田山 邦昭
違法ドラッグの含有成分探索及び生体影響評価を実施し, 以下の成果が得られた.ケミカル系違法ドラッグの系統分析法を開発し試買製品から新規薬物を検出した.尿中ドラッグの分析法を確立し乱用者尿への適用を開始した. 実験動物に対する神経行動毒性から違法ドラッグの生体影響評価法を確立するとともに, 神経系, 肝臓及び精子への毒性及び作用機序を解明した.科学データは知事指定薬物指定の基礎資料となった.さらに植物系違法ドラッグの鑑定法を確立した.
薬物濫用,違法ドラッグ,ケミカル系違法ドラッグ,植物系違法ドラッグ,知事指定薬物,薬事法指定薬物,麻薬,流通実態,生体影響,中枢神経作用
東京健安研セ年報, 61, 49-59, 2010
4 総説 アスベスト及びその代替物の検査法の開発と生体影響に関する研究 PDF
栗田 雅行,大久保 智子,齋藤 育江,狩野 文雄,中村 義昭,大山 謙一,坂本 義光,高橋 省,藤田 博,小縣 昭夫

平成18年度から3年に及ぶ健康安全研究センターの重点研究プロジェクトのひとつとして,計9課題の調査研究を行ったので,その概要を報告する.本調査研究のうち,5課題は建材,化粧品原料,空気等に含まれるアスベスト量に関する検査法の開発と実態調査,4課題は主にアスベスト代替物の生体影響を病理組織学的,細胞毒性学的,生理学的見地などから検討したものである.

その結果は,アスベスト等の分析法の開発と実態調査において,1)電子顕微鏡・吸光光度計・イオンクロマトグラフなど既存の機器を使用した定量方法が開発できた,2)X線回折装置による分析法を検討し建材及びタルカムパウダー中のアスベストを高感度に分析できた,3)建材中のアスベスト量や塵埃中のアスベスト数の測定法を改良し検査の迅速化ができた,4)市販品であるアスベスト簡易測定キットの性能試験,流通している化粧品や室内堆積塵・浮遊塵中のアスベスト量の実態調査を検討した方法を用いて行い,製品や室内環境の実態を把握できた.

また,アスベスト代替物等の生体影響に関する研究では,培養細胞実験で,1)アスベスト代替物は概ねアスベストより弱いものの細胞膜傷害及び酸化ストレスを惹起した,2)小核誘発性試験でアスベストと同程度以下の影響があった,3)エピカテキンがアスベストのマクロファージによる活性酸素放出や酸化性DNA障害を抑制し,肉芽腫発生を減少させる傾向があった.加えて,動物実験では,アスベスト代替物によるラット陰嚢腔内投与で中皮細胞への障害は認められなかったが,マウス腹腔投与では炎症惹起等においてアスベストより強いものがみられた.

アスベスト,アスベスト代替物,検査法,生体影響,事業報告,建材,クロシドライト,アモサイト,クリソタイル,トレモライト,電子顕微鏡,X線回折装置,イオンクロマトグラフィ,酸,金属,タルク,位相差顕微鏡,室内空気,ポリフェノール,エピカテキン,マクロファージ,培養細胞,活性酸素種,8-OHdG,陰嚢腔,ロックウ−ル,ワラストナイト,チタン酸カリウムウィスカー,病理組織学,肉芽腫,フェントン反応,過酸化脂質,チャイニーズハムスター肺由来細胞V79-4,変異原性試験,小核
東京健安研セ年報, 61, 61-78, 2010

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論文VII 精度管理に関する調査研究 和文要旨
総説 和文要旨