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インフルエンザ予防のために室内の湿度管理が重要です!

Q1. なぜ、室内の湿度管理が重要なのですか?
A1.  ウイルスは比較的乾燥に強いことが知られています。また、乾燥状態が続くと、のどや気管支は防御機能が低下するため、インフルエンザウイルスによる感染が起こりやすくなります。そのため、乾燥しやすくなる冬季にウイルスによる感染を防ぐ方法の一つとして、室内では加湿器を上手に利用し、適正な湿度(概ね相対湿度40%以上)を保つことが重要だと言われています。
Q2. 湿度って何?
A2.  湿度には絶対湿度と相対湿度とがあります。絶対湿度とは空気中に含まれる水分の重さそのものをいい、単位はg/kg’*1で表されます。温度が高いほど空気中に含むことのできる最大の水分量は増加します。
                   *1:g/kg’:乾燥した空気1kg中の重さ


*2
:仮に1Kgの乾燥した空気に含まれる実際の水分量を4gとした場合

 相対湿度とは、その空気に含むことができる最大の水分量に対する実際に含まれている水分量の割合(%)をいいます。インフルエンザの感染予防には相対湿度を40%以上にすることが重要です。


*3:仮に1Kgの乾燥した空気に含むことができる最大の
水分量を10g、実際の水分量を4gとした場合の割合
*4:*3の条件設定で室温だけが上昇した場合を想定

 空気は温度が上昇すると含むことのできる水分量も多くなります。そのため、加湿せずエアコンで室内を暖房した場合など、空気中の水分量が同じまま室内温度だけを上げると、相対湿度は下がります。暖房による乾燥を防ぐためには、適度に加湿しながら相対湿度を適正に保つことが必要となります。

Q3. 家庭で相対湿度を40%以上に保つにはどうしたらいいですか?
A3.  排気を屋内に出すファンヒーターや石油ストーブなどの開放型の暖房器具は燃焼により水蒸気が発生しますので、通常は加湿器による加湿量が少なくてすみます。しかし、一般的にエアコン、電気ストーブなどはまったく水蒸気が発生しないため使用時に加湿が必要となります。
 家庭では、調理や入浴等で自然に湿度が上昇することもありますが、加湿器を使用したり洗濯物を室内に干すなど、湿度計を参考にしながら適切に管理をしましょう。なお、ぬれタオル1本程度では、相対湿度40%を確保することは難しいという実験データがあります*5。乾燥した居間(20℃、相対湿度20%、4人部屋)にぬれたタオル(水滴が垂れない程度に絞ったフェイスタオル1枚)を掛けた場合、計算上約4%しか相対湿度は上昇しませんでした。

*5 「高齢者福祉施設等における感染症予防のための環境衛生管理 」 
      「実践編:2 冬場における有効な加湿方法」 (東京都多摩府中保健所)

 一方、湿度が高くなりすぎると、カビやダニが発生しやすくなります。特に冬場は、窓ガラスや北側の壁、押入れ等が結露しやすく、それが原因でカビが発生することがあるため注意が必要です。
Q4. 加湿器を使う時の留意点はありますか?
A4.  加湿器は適切に維持管理しないと、タンク内で細菌やカビが繁殖して室内に飛び散り、アレルギー症状や過敏性肺炎の原因となることがあります。取扱い説明書をよく読み、水の交換やタンクの清掃を定期的に行うなど正しく使用しましょう。
Q5. 仕事場や娯楽場のあるビル内では湿度管理はどうなっていますか?
A5.  事務所、デパート、図書館、映画館などの特定の用途に用いられる一定規模以上の建物については「建築物における衛生的環境の確保に関する法律」により、相対湿度は40%以上70%以下という管理基準が定められています。社会福祉施設など、この法律の対象でない建物でも同様の管理について努力する必要がありますので、この基準を参考に管理して下さい。
<参考資料>
健康・快適居住環境の指針−健康を支える快適な住まいを目指して(東京都衛生局)
<参考サイト>
ビル利用者のインフルエンザの予防について(東京都健康安全研究センター広域監視部)