健康に影響を及ぼすダニ類


健康に影響を及ぼすダニ類
世界で約4万種のダニが知られていますが、未記録の種は膨大に存在します。動植物に寄生するもの、土中や水中に生息するもの等、様々な環境にみられます。ダニの多くは静かに暮らしていますが、一部は私たちの健康に影響を及ぼします。ここでは、よく問題になるダニを紹介します。


ダニとは
ダニは節足動物のクモ綱ダニ目の総称で、昆虫とは遠い親戚、クモとは近い親戚です。昆虫は頭・胸・腹に、クモは頭胸・腹に分かれていますが、 ダニは体の前端の顎(がく)体部と頭・胸・腹が融合した胴体部に分かれます(図1)。顎(がく)体部は口を持ちますが、眼や脳がないので頭部とはいいません。 ダニ・クモとも成虫は8本の肢を持ちますが、ダニは幼虫時6本です。卵から幼虫に成長し、幼虫と成虫の間に若虫(わかむし)(肢8本)という時期があります。


図1 ダニ・クモ・昆虫の形態の比較

家屋内のダニ

チリダニ(写真1、成虫体長0.3〜0.5mm)

家屋内のダニは約100種類が知られていますが、最も多いのはチリダニです。
 チリダニは寝具・畳・絨毯・塵埃(じん あい ) に生息します。 人の垢やフケ・カビ・食物残渣(ざんさ ) ・動植物性繊維を食べます。人の生活する場所では年間を通してみられますが、湿度の高い梅雨時に増えはじめ、7月下旬から9月上旬にピークがあります。人を刺したり感染症を媒介したりすることはありませんが、このダニの死骸・破片・糞でアレルギー症状 チリダニとほぼ同じ大きさで、胴体部に長い毛が生えています。


写真1 チリダニ


コナダニ(写真2、成虫体長0.3〜0.5mm)

 チリダニとほぼ同じ大きさで、胴体部に長い毛が生えています。  ケナガコナダニは貯蔵食品(穀粉・乾燥果実野菜・菓子類等)やカビを食べます。また、新築家屋でよく大発生します。湿った畳や掃除が行き届かず湿った場所に多数生息します。梅雨時に大発生し粉のようにみえることからコナダニと称されます。食品は常日頃から点検を心がけ、室内は乾燥させてカビが生えないようにしましよう。

写真2 コナダニ(ケナガコナダニ)


ツメダニ(写真3、成虫体長0.3〜0.8mm)

顎体部にある腕のような触肢の先に爪を持つためツメダニといわれます。この触肢でチリダニ・コナダニ等を捕まえ、口針を刺し込み、それらの体液を吸います。
 1980年代、築5年未満の家屋(マンションが多い)でミナミツメダニに刺される被害が夏期に頻発しました。畳から発生したこのダニが、間違えて人の柔らかい部位(腹・腰・大腿部・上腕内側等)を刺し、唾液を注入して皮膚炎を発症させました(写真4)。刺されると赤く腫れて1週間ほど痒く、その後黒く沈着します。畳を作る前に藁を十分乾燥させ薬剤処理した防虫紙で包むか、藁でない合成畳を使うことで被害は減りました。

写真3 ツメダニ(ミナミツメダニ)

写真4 ツメダニによる皮膚炎(脇腹・背)


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