冬東京都職員表彰(研究、発明・発見の部)の受賞
—脱法ドラッグの生体影響に関するスクリーニング試験法の開発—

平成17年11月、当センターの脱法ドラッグの生体影響研究グループが、東京都職員表彰(研究、発明・発見の部)を受賞しました。この表彰は、新しい研究や発明を行うなど、卓越した発想や努力によって都政に多大な貢献をした職員を讃えるものです。

脱法ドラッグは、麻薬等と同様に興奮・抑制あるいは幻覚作用等を持つ有害な薬物です。この脱法ドラッグを取り締まるため、東京都は、平成17年3月「東京都薬物の濫用防止に関する条例」を制定しました。この条例により、東京都薬物情報評価委員会の意見を聴いて知事指定薬物を指定し、規制することが出来るようになりましたが、指定に当たっては、脱法ドラッグが生体に影響を及ぼすことを示す科学的な根拠が不可欠です。そこで当センターでは、生体への影響を効率的かつ迅速に判定する生体影響試験法を開発しました。特徴は、第一に、観察項目ごとに数値化した評価表の作成です。このことにより、薬物の影響によるマウスの一般行動・神経症状について、客観的、簡易かつ迅速な判定が可能となりました。第二に、脳内の3種類の神経伝達物質の動きを迅速に検査することです。脳の神経伝達系に与える影響について、多穴マイクロプレートの使用により、測定査時間が3分の1でできるようになりました。

この試験法の開発により、短期間で脱法ドラッグの生体影響を総合的かつ効率的に判定する。

薬用植物園の役割ーその1
小平市にある当センターの薬用植物園は、ケシなどの麻薬原料植物や薬用植物を栽培し、薬用植物の基礎的な研究や生薬の品質検査などを行っています。
 これからシリーズで都民と薬用植物園との関わりについて掲載しますが、第1回目は「薬物乱用防止対策」をご紹介します。

 麻薬原料植物として規制されているケシなどは、厚生労働大臣の許可を受けなければ栽培することが禁止されています。薬用植物園は、都内で唯一、ケシの栽培を許可された施設で、発芽からアヘンの採汁まで一連の工程を行っています。
 また、ケシ・大麻などの成育過程を熟知していることから、麻薬及び大麻取締りに当たって、科学的な根拠の一つである植物の形態鑑定を担っています。
 さらに、東京都の薬物乱用防止啓発事業の研修センターとしての役割を有し、麻薬取締員、薬事監視員、医学・薬学の学生等を対象にしたケシ・大麻などの鑑定に関する専門技術研修を実施しています。

このように、薬用植物園は、東京都の薬物乱用防止対策事業を支えています。


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