特集
カンピロバクター食中毒を防ぐには

農産物と農薬







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カンピロバクター食中毒を防ぐには

5.
加熱調理実験

肉団子

菌が生存

菌が死滅
加熱前
100℃ 1分
100℃ 2分
100℃ 3分
中心が赤い
100℃ 4分
ほんのりピンク色
100℃ 5分
中心部まで火が通った
写真2 肉団子の加熱条件と菌の生死
実験的に肉団子(25g/個)の中心部にカンピロバクターを付け、沸騰した湯の中に入れ1〜5分加熱しました。カンピロバクターは、肉団子の中心部が白くなり火が通った状態になれば死滅していました(写真2)。


ガス・塩 7分
炭火・タレ 12分
ガス(強火)・塩 4分
写真3 焼き鳥の加熱条件と菌の生死
菌が付いている鶏もも肉を串に刺し、ガス又は炭火で加熱しました。肉の色が白くなって中心付近の温度が65℃になり菌の死滅するまでには、ガスによる加熱で7分以上、炭火による加熱では12分以上を要しました。強火で4分肉をあぶった程度では、表面的には食べられる状態に見えても、中心部分は生の肉の色であり菌も生存していました(写真3)。


6分加熱
6分加熱後の肉断面
冷凍もも肉(骨付き)を
20分加熱(中味は赤い)
写真3 焼き鳥の加熱条件と菌の生死
肉や野菜を串に刺したものを、バーベキュー用ガス調理器で加熱しました。中心温度が65℃になるまでに、16分以上を要しましたが菌は死滅していました。また冷凍もも肉(骨付き)は、中心部まで火が通るのに時間がかかり、同じ加熱条件の場合には、外側がこげた状態(20分加熱)でも中心部は生の状態であり、菌も生存していました(写真4)。

湯引き9秒
写真5 湯引きの加熱条件と菌の生死
鶏のささみは、生又は軽く湯引きをして食べることがあるため、市販されている鶏肉を用いて調理実験を行いました。鶏わさ用に9秒間湯引きしてみましたが、生肉の色が残っており菌も生存していました(写真5)。
このことから、軽く湯に通す程度の加熱では、カンピロバクターに感染するおそれが高いといえます。


加熱時間別
大きさ別 (加熱:50秒)
30秒/40秒/50秒
(加熱時間)
小/中/大
(大きさ別 加熱:50秒)
写真6 電子レンジでの加熱条件と菌の生死
料理の下ごしらえに、電子レンジが用いられることが多いことから、電子レンジによる加熱実験を行いました(電子レンジ:600W)。電子レンジの場合も、きちんと中心部まで熱が通れば菌は検出されませんでした(写真6)。しかし、電子レンジ調理は、肉の大きさや形、電子レンジ内の置き場所等によって熱の通り具合にバラツキがあり最適な加熱時間が異なるので注意が必要です。

以上の調理実験から、カンピロバクターによる食中毒の心配がない料理をするためには、肉の中心部の色が生の肉の色から白く変わるまで加熱すれば良いという実験結果が得られました。肉の色の変化を食べ頃の目安としてください。
肉はじっくり焼いて、表面の色の変化だけでなく中心部まで肉の色が変わったことを確認してから食べるようにしましょう。




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