くらしの健康(第5号)1-4

 

 

 特集  化粧品を安全に使うために

 

4. 化粧品を正しく使うために
 
 
安全な化粧品を選び、安心して使用するためには何に気を付ければ良いでしょうか。
 

(1)成分表示を活用しましょう

 

〈化粧品の全成分表示〉
化粧品にはその製品に使われている成分が全て表示されていますので、購入するときには成分表示をよく見て選びましょう。化粧品の最低限の安全性は先に述べましたように薬事法で保証されています。しかし、化粧品による皮膚障害は個人差が大きいので、自分がどの成分に過敏なのかを知っておくことが大切です。
 
〈輸入化粧品の表示〉
輸入化粧品には表示の誤りや記載漏れが見られることがあるため、輸入化粧品の成分表示は、より注意して読む必要があります。
その例として図3に輸入シャンプーの成分表示を生産国表示と日本語表示とで比較してみました。

 

図3 輸入シャンプーの成分表示比較

 

生産国表示に記載され、日本語表示に記載されていない成分が、3成分(Lactamide MEA,Dimethyl Lauramine Oleate,FD&C Yellow No.5)あります。このうちFD&C Yellow No.5(CI19140)は日本名を黄色4号というタール色素でアレルギーの原因となることが知られています。また、3種類の植物抽出液とオイルを香料として一括して記載していますが、植物抽出液でも皮膚障害を起こす可能性があります。
記載漏れや誤訳の内容によっては、アレルギーにつながることがあります。
さらに、輸入品の日本語表示は、生産国の成分表示の上に重ねて貼られることが多いため、記載漏れや誤訳に気づかずに購入・使用する可能性があります。表示についての疑問は、販売元又は輸入元にお問合せください。
表5に示したのは海外で使用頻度の高いホルマリン遊離型の防腐剤です。ホルマリン遊離型の防腐剤とは、製品中で分解してホルマリンを生じるものです。

 

 表5 ホルマリン遊離型防腐剤

名前 日本における制限
イミダゾリジニルウレア

(Imidazolidinylurea)

シャンプー、石けん等の洗い流す製品に使用可
DMDMヒダントイン

(DMDM hydantoin)

ジアゾリジニルウレア

(Diazolidinylurea)

すべての化粧品に使用不可
クォータニウム15

(Quaternium-15)

2-ブロモ-2-ニトロプロパン-1,3-ジオール

(2-bromo-2-nitropropan-1,3-diol)

ホルマリン

(Formaline)

パラホルムアルデヒド

(Paraformaldehyde)

メセナミン

(Methenamine)

 

海外での購入や個人輸入をするときは、生産国の成分表示をよく確認してください。販売されていた製品に表5で「すべての化粧品に使用不可」とある成分が記載されていた場合には、使用を控えるとともに当センター広域監視部(電話 03-5320-5975)にお知らせください。
化粧品・医薬部外品を問わず成分表示に疑問を感じたときは自分で調べることもできます。成分の目的、由来、安全性についてはインターネットによるメーカーの情報提供やお客様相談窓口等で調べることができます。そのさい、国産品・輸入品を問わず消費者の疑問に十分に答えられる業者の製品を使用することが良いといえます。
  
 
 
(2)正しい使用と保存方法を守りましょう
 
化粧品を購入した後は正しい使用方法と保存方法を守ることが大切です。
〈正しい使用方法〉
初めての化粧品を購入したときは、二の腕の内側に少し塗って皮膚のはれやかゆみがでないことを確かめてから使うようにしましょう。これをパッチテストといいます。特に染毛剤は染毛成分のパラフェニレンジアミン類が重いアレルギーの原因となる可能性がありますので、必ずパッチテストをするように心がけてください。

 

自分で行うパッチテスト

 

また使い始めてからでも万一異常を感じたときはすぐに使用をやめてください。皮膚科の医師に相談し、原因となる成分を見つけてもらいましょう。それにより今後の化粧品による被害を防ぐこともできます。
 
〈正しい保存方法〉
保存方法も安全に化粧品を使うための大切なポイントです。直射日光や高温は化粧品の品質を劣化させます。特に防腐・殺菌剤無添加の化粧品は、化学成分による皮膚障害のリスクは少ない反面、雑菌が繁殖する可能性があります。冷暗所での保存をおすすめします。
 
〈輸入化粧品を使用するときの注意〉
日本国内で製造される化粧品は世界的に見ても、品質や安全性が高いといわれています。
海外で直接購入したり、個人輸入した化粧品には、我が国で使用されていない成分が含まれていることもあります。こうした化粧品の使用には十分気を付けてください。成分表示を確かめ、パッチテストを行ってから使うようにしましょう。

 

成分や表示等に問題があった製品はメーカーの責任において自主回収(リコール)されます。それらの化粧品の販売名・ロット番号・回収理由は独立行政法人医薬品医療機器総合機構が
インターネットに情報を公開しています。

(http://www.info.pmda.go.jp/kaisyuu/menu.html)

また、東京都においても健康被害が生じた場合にはホームページで情報を公開しています。 
 
本ホームページに関わる著作権は東京都健康安全研究センターに帰属します
© 2014 Tokyo Metropolitan Institute of Public Health. All rights reserved.